PMPのPDUを実質無料で大量取得する方法

PMP取得者にとって常につきまとう問題、それはPDUの取得です。

3年間に60PDUを取得するのが意外と大変なのは、PMP取得者であれば皆さん感じていることだと思います。

PMP取得後、「3年間もあれば60PDUくらい楽勝!」だと思っているあなた、3年間って意外とあっという間ですよ!

あと半年で20PDU、30PDU未取得が残っているなんてことになると、仕事をしながらだと期限までに間に合わない可能性も出てきます。

 

1年ごとに最低でも20PDUは取得するつもりで計画的に取得していくことをお勧めします。

とは言え、苦労して取得したPMPの資格が無効になってしまうのは残念ですよね。

何とか残り期間でPDUを取得して、PMP更新をしたいものです。

 

今回はPDUを、無料・実質無料も含め、金銭的な負担を最低限に抑えて取得する方法をお伝えしていきたいと思います。

PMPの再取得は大変なことですので、是非この記事の内容を実践していただいて、PMPの更新をしてくださいね。

 

PDUとは

この記事を見ていただいているあなたは既にPMPであるはずなので、「PDUってなに?」という方はいないとは思いますが、念のためPDUについて説明します。

PDUの説明はいいから無料の取得方法をという方は「PDUを無料で取得する方法」「PDUを安価で取得する方法」まで読み飛ばしてください。

 

PDUというのはProfessional Development Unitsという、PMI認定資格者が資格取得後に能力の維持・向上を行うための活動の単位です。

セミナーや研修、eラーニング、読書などの自己啓発を基本1時間1PDUという単位で申請し、PMIに承認されることで記録されます。
(これをアクティビティの申請・承認を言います。)

PMPでは3年間で60PDUを取得することが更新要件となっています。

 

PMPは、IPA(情報処理推進機構)の情報処理技術者試験であるプロジェクトマネージャー試験とは異なり、取得したら終わりという資格ではなく、3年ごとに更新申請をして更新をしないとその資格をはく奪されていしまいます。

つまり「次の更新までに一定の勉強をして知識レベルを維持しないと更新はさせません」ということです。

PMP取得者でも勘違いをされている方がいますが、「PMP受験」のための要件である35時間の教育とは全く別物ですので注意してください。

PMP受験のための要件についてはこちらの記事でまとめていますので、必要であればご確認ください。

 

PDUは取得期間であれば最初の1年で一気に60PDU取得しても、3年間で60PDUを計画的に取得してもかまいません。

また、60PDUを超過したアクティビティは更新後の次の期間に引き継ぐことができます。(ただし引継ぎができるのは更新期限の1年前に取得したPDUのみです)

 

PDUはどのように取得するのか

PDUは、PMI認定の機関(R.E.P.)で実施している研修を受講することで取得したり、自己学習、実務や知識やスキルを還元する活動つまり研修やセミナーの講師などをすること(GiveingBack)で取得することができます。

最近PMPを取得された方はご存じないかもしれませんが、2015年12月にPDUの制度であるCCR(継続資格要求)が見直されましした。
更新要件のPDUの種類である、教育(Education)と実務(GivingBack)のバランスが変わりました。

それまではプロジェクトマネジメント実務で15時間のPDUが申請できたのですが、見直し後は8時間となり、仕事をしていれば申請できた時間が約半分となってしまいました。

逆に教育の中の自習の割合が増えたため、読書などでPDUを取得することができるようになりました。

PDUの申請は通常自動承認ですが、ランダムで審査が行われており、審査の対象となった場合にはPDU登録にふさわしい内容かどうかの内容審査が行われます。

その際にはどういった内容の教育だったのかの証跡を提示する必要があります。

 

PMP更新に必要なお金

更新にはPMIの会員であれば60米ドル、非会員の場合150米ドルが必要となります。

会員になるには年間129米ドルの会費が必要になるので単純に費用だけを考えると、非会員で更新したほうが割安になりますが、会員であればPDU取得ができる日本語のウェビナーを受講できたり、最新のPMBOK(電子版)が入手出来たりと様々な特典がありますので会員になるメリットもあります。

私の場合「会社で更新費用を負担してくれる、ただしPMIの年会費は自己負担」という環境でしたので、会員にはならずに更新しましたが、すべて自己負担であれば、更新年度にのみ会員になって上記のように日本語ウェビナーを受講したり、最新のPMBOKを入手しておくことをおすすめします。

差額の39ドルで最新のPMBOKとPDUの取得がしやすい日本語ウェビナーが視聴(受講)できるのはめっちゃお得ですよね。

更新年度以外はもったいないので非会員でもよいと思います。(価値があると思う方は毎年会員更新してもよいと思いますが)

 

念のために言っておきますが、PMPの更新資格とPMIの会員であることとは全く関連がありません。

PMI会員でなくても問題なくPMPの更新ができます。

上述の取り更新料に違いがあるだけです。

 

PMP更新に必要な条件

期間内に所定の60PDUを取得(PMIに申請承認)していればPMPの更新が可能となります。

期間内というのは、PMP取得日から3年間です。

期限内であれば極端な話、PMP取得後1カ月でも所定のPDUを取得していれば更新は可能ということになります。

また、PMP取得後3年を経過しても更新をしない場合は、PMP取得者としては名乗れなくなりますが、1年間は更新の猶予期間がありますので、その期間中にPDUを取得し、更新をすれば資格は復活することが可能です。

 

PDUを無料で取得する方法

さて、いよいよPDUを無料で取得する方法です。

PDUは先ほどご説明した通り種類があります。

その中でも比較的取得しやすいのが教育カテゴリーです。

自主学習は以前は3年間で30PDUという制限がありましたが、2015年12月のCCR制度の見直しで自主学習時間の上限は廃止されましたので、60PDUすべて自己学習ということでもよくなりました。

実務で8時間取得できますが、審査で引っ掛かり証跡が必要となったときに面倒だと思い私は申請していません。

教育カテゴリのPDUは以下のような方法で取得が可能です。

  • 会社や各種団体で実施しているセミナーに参加する
  • 企業協賛のPDU配布キャンペーンに参加する
  • 各種ウェビナーを受講する
  • 読書

ひとつひとつご説明しますね。

 

会社や各種団体で実施しているセミナーに参加する

会社によっては会社公認でPDU取得をバックアップしてくれているところがあります。

会社が開催している勉強会、セミナーの開催通知や出席申請を証跡として、PDUを取得することが可能です。

私が勤めている会社は毎月テーマを決めて外部スピーカーを招いてセミナーを開いています。

そのセミナーの参加者アンケートを証跡としてPDFに残しています。

その他にもPMとして勉強となるセミナーであれば、受講の証跡があれば申請可能(なはず)ですので、セミナーの受講票や受講後のアンケート(こちらの方が確実かと思います)などを証跡として申請しましょう。

 

企業協賛のPDU配布キャンペーンに参加する

外部で開催されている無料のセミナーにもPDUが取得できるものがあります。

プロジェクトマネジメント学会の新春PMセミナーなどがそうです。

無料でセミナーに参加できて3PDU取得することができましたが、2018年より非会員は有料となってしまいました。

それでも1000円ですので、非常にお得なセミナーですね。

内容としても面白い内容が多いのでお勧めです。

 

PMI日本支部などでも、不定期でPDU配布の無料セミナーが実施されます。

2018年がPMI日本支部の創立20周年ということもあり、記念セミナーが5月20日に開催されていました。

無料で、4PDU取得可能ですので、都内で受講可能な方は是非お勧めします。

PMI日本支部 創立20周年記念セミナー

こういう情報にアンテナを張っておくのも無料でPDUを積み上げていくためには必要ですので、定期的に関連サイトはチェックしておきましょう~。

 

また、マイクロソフトのMS-Projectのキャンペーンでも無料でPDUを取得できます。

こちらです
https://www.microsoft.com/ja-jp/project/e-larning/default.aspx
Microsoft Project 2016 を学んで 3PDU を獲得!Project 2016 無償 e ラーニング トレーニング

実際にms-projectを操作して、プロジェクトファイルを作って提出しなければならないので、ms-projectを一度も触ったことがない人は3時間以上かかるかもしれません(笑)
MS-Projectは無料体験版が使えますのでお金はかかりません。

(2019年2月末で終了となったようです)

 

各種ウェビナーを受講する

各種ウェビナーでも無料でPDUを取得できるものがあります。

特にPMIが主催しているprojectmanagement.comはPMI会員でなくても登録が可能で、自身のPMPIDと連携しておくことで、ウェビナーを視聴すれば視聴した単位分のPDUが自動登録される大変ありがたいサービスです。

https://www.projectmanagement.com/

無料セミナーと有料セミナーがありますが、無料セミナーだけでも100時間以上のコンテンツがありますので、このサイトだけで、60PDUの取得も可能です。

私も10PDUほどprojectmanagement.comのウェビナーで取得しました。

どういう仕組みになっているのか確認するために、1講座だけブラウザの別ウインドウで開いたまま別の作業をしていましたが、それでもPDUは登録されていました。

英語が解らなくても再生するだけでPDU取得ができてしまいますが、勉強のための制度ですので英語が苦手な方は、PMIの有料会員になれば日本語のウェビナーがありますのでそちらを利用するようにしましょう。

 

読書

自習・自己啓発の類で一番手っ取り早いといえるのが読書です。

説明するまでもないですが、PMの知識向上に必要な読書をした時間をPDUとして申請できるものです。

読書の時間なので、その人その人で読む本も違いますし、同じ本でも読むスピードが違いますので、取得(申請)できるPDUも違ってきます。

申請に適した書籍をきちんと選択することと、審査する側にわかりやすいように可能であればオリジナルが英語の本、もしくは英訳されている自己啓発的な本がおすすめです。

本を買わなくても図書館で本を借りればよいのでこちらも無料で取得が可能です。

私はドラッガーのマネジメントと、スティーブン・R・コヴィーの7つの習慣でそれぞれ以下のようにPDUを申請しました。

マネジメントのPDU承認結果

 

7つ習慣のpdu承認結果

どちらも問題なく承認されています。

ちなみに「7つの習慣」の8.5PDUの申請に対して、5.0と3.5に分かれているのは5.0で今期取得に必要な60PDUに到達したためです。

あまった3.5PDUは次回のCCRサイクルのPDUとして処理されています。

 

PDUを安価で取得する方法

無料ではないけれど、安価でPDUを取得する方法もあります。

安いeラーニングを探したり、安価でPDU付きのセミナーに参加するなどです。

 

安いeラーニングを探す

いろいろ探すと安い価格でPDU発行している教育サイトもあります。

たとえばこれ

https://www.e-project.jp/lecture/bookkeeping-e-learning/
3000円で15PDU取得できるeラーニングです。

初学者の方を対象とした簿記入門コースです。簿記の基礎を学習します。プロジェクトマネジメントにおいては予算管理は重要な要素です。本講座修了で15PDU(カテゴリーA 戦略とビジネス・マネジメント)を取得することができます!   -上記サイトより-

3000円で15PDUですから、1PDU当たり200円と激安です。

 

各種団体で実施している有料セミナーに参加する

「企業協賛のPDU配布キャンペーンに参加する」のところでもご紹介した、プロジェクトマネジメント学会の新春PMセミナーなどがそうです。

1000円で3PDUならお得ですよね。きちんとActivityナンバーも発行されますので審査の心配もありません。

 

まとめ

いかがでしたか?

PDUの取得は地道な努力が必要です。

3年という長い期間があるため、最初の1,2年はおざなりになりがちですが、3年で60PDUということは1年で20PDUを取っていかないと、どこかに歪みが発生してきます。

毎月定期的に2PDUずつ取っていく、それぐらいの気持ちでいないと更新期限を目前にして慌てることになりますので計画的に取得していくことをお勧めします。

読書やウェビナーで着実にPDUを貯めていけます。

英語が解れば無料のウェビナーもたくさんあります。

英語が苦手な方は読書で「プロジェクトマネジメントに関する学習」を行いましょう。

トレーニング会社が実施する研修もよく探すとお得にPDUを取得できるものもあります。

どうしてもCCRサイクルの期限に間にあわない場合は、一度PMPの資格ははく奪(PMPを名乗れなくなる)されますが、1年間は猶予がありますので諦めずに60PDUをためて、更新をしましょう。

それでは頑張ってください。

 

PDUさえ取得してしまえば、PMPの更新自体は非常にシンプル作業です。

英語が苦手な人はこちらの記事を参考に申請してみてください。

 

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