【ばあば直伝】ゆず風味あふれるゆずもち(柚餅)・ゆず大福の作り方

Excelを自在に使いこなしながら、インターネットには悪魔が潜んでいると思っているのか、いつもネットにつなげるのをこわがっているばあばが、通っているパソコン教室でクックパッドを検索する体験をしました。
「ゆずもちの作り方のもっといいコツがあるのか見てみたけれど、あれなんね、うそばっかり」と憤慨。
ばあばのゆずもちは素朴でいつもおいしいと評判です。
クックパッドにはないばあばの、ゆずを使ったゆずもちの、簡単かつおいしい作り方を改めてご紹介したいと思います。
ばあばの分量はいつもながら目分量のため、味見しつつ量を加減してください。
ゆず味噌をつくる
ゆず味噌は各家庭で味が微妙に違っています。
ばあばによると、大きめのゆずを使うと、出来上がったゆず味噌は、元のゆずの半分くらいの容量に仕上がるそうです。
材料のベースは
【ゆず】【砂糖などの甘味料】【味噌】
これだけです。
量の加減や、ゆずのどの部分をどのように使うかで味も風味も違ってきます。
ふろふき大根にとろっと掛けたりするのが一般的ですが、実は、ばあばはこれが嫌い。
ゆずが庭先でたくさんなるので、たくさんゆず味噌も作れるのですが、基本的に好きではないので、できすぎないように調整もしています。
ゆずは、レモンやオレンジと異なり、皮の内側の白い綿の部分を加えてもえぐみがでてきません。
たいていのゆず味噌には綿の部分も加えますが、ばあばは基本的に嫌いなので、量を増やさないがために綿の部分は加えません。
大きめのゆず3個で、20合のもち米をゆず餅にするのに十分な量のゆず味噌ができてしまいます。
また、ゆず餅用のゆず味噌としては、綿は入れないほうが、きめが細かくなるようです。
1、ゆずの皮をすりおろす
洗ったゆずをそのままおろし金ですりおろします。
白い綿の部分まで入れないように気を付けてひたすらすりおろします。
フードプロセッサーでクラッシュしても作れますが、きめが粗くなってしまうので、面倒でもおろし金で必ずすりおろします。
2、実を加え、砂糖と煮る
皮をすりおろしたゆずを半分に切って、種を取り除いて、実を取り出します。すりおろした皮と実に、砂糖を加えてコトコト煮ます。
ジャムを作るときに加える砂糖の分量としては果物の30~50%と言われていますが、ばあばは基本的に測りません。
売り物ではないので、味のばらつきもOK、お好みで味を見ながら加えてみてくださいとしかいえません。
保存しようという気がそもそもないので、甘さはひかえめです。
3、しっとりしてきたら合わせ味噌を加える
全体的にしっとりして来たら、合わせ味噌を加えます。
加える味噌は何でもいいのですが、ばあばのお気に入りは合わせ味噌です。
たっぷり加えると味噌風味が強くなり、ふろふき大根にぴったりですが、ばあばはゆず餅のためにゆず味噌を作るので、味噌は「塩味の隠し味」程度に加えます。
ゆず1個について、大さじ1杯程度加えています。
全体に均一に混ざり合ったら出来上がりです。
ゆずもち用のゆず味噌は、水分が少なめのジャムか、とろっとした味噌、といった感じに仕上げています。
餅つき機を使ったゆずもちの作り方
大量にゆずもちを作るときは、餅つき機を使って作ります。
もち米は前日にざるに入れて流水で洗い、水につけておきます。
水が濁らなくなるまでしっかりと洗うということは、ばあばはやりません。
普通の餅や、御鏡などもつくので、大量のもち米を洗うため、そこまでやっていられないそうです。
お正月準備以外で餅つきするときも、そこまでしっかり洗ったことはないと言っていました。
ばあばの餅つき機は餅つきオンリー機能のもの。2升(20合)用を使っているので、通常2升まで一度についています。
「1升以下の餅つき機は限界まで入れると出来上がりがかなり落ちる」とばあばは言います。
1、ゆずみそをのせてもち米を蒸す
ざるにあけて水を切ったもち米を蒸し器に入れ、その上にぽんぽんと適当にゆずみそを置いてからもち米を蒸します。
画像のものは2升(20合)のもち米です。
通常はばあばは、1升程度で作っています。
じいじが生存中は薪を使って木製の和せいろで、「おくどさん」で蒸していたのですが、薪の番をする人がいなくなったので、現在ばあばはアルミ製の蒸し器とカセットコンロを愛用しています。
2、ゆずをすり加えてゆず風味をUP
蒸し始める前に、ゆずをすりおろして、もち米の上に振りかけます。
ゆずの風味が一段と強くなり、色合いもより美しい黄色になるので、ばあばは必ずゆずをすり加えます。
そもそも余っているので、皮もじゃんじゃん使うのだと思います。
3、蒸し上がったら餅つき機に入れ、砂糖を加える
もち米が蒸し上がったら、蒸し布をつかんでもち米を丸ごと餅つき機に投入し、スイッチオンします。
回っている間に、砂糖の袋からがさがさっと砂糖を加えます。
「うっ、塊のままじゃん、せめてつぶしてからにしたほうが・・・」と思いますが、ここで口をさしはさむと怒られるので黙っています。
でも、砂糖はいつの間にか消えていきます。
砂糖ももちろん目分量です。
つまんで食べてみて、ほのかに甘いくらいになったらOKです。
キレイにつきあがったら、ばあばは手でもちをつかんで取り出します。
片栗粉を大量に投入しておいたもち箱の中にもちをそのままインサートします。
もちを取り出してから餅つき機のスイッチを切ります。
スイッチを切ってから取り出そうとすると、もちが餅つき機に張り付いて取れなくなるので、必ず回っている間に取り出しましょう。
ちなみに私が自分でもちを取り出すときは、二つのしゃもじで挟んで取り出します。
熱くて素手で取るのは私には無理です。
4、俵状に成型する
本来、ゆずもちや豆もちを作るときは、木型に入れて成形するものですが、どこにしまったか忘れてしまったばあばは、適当にちぎって俵型に成型しています。
切り口が下に来るようにきれいに成型してから次々ともち箱の隅に寄せていきます。
もちが冷めてきたら、柔らかいままでも形が安定してくるので、一本ずつに分け、芯を冷めやすくします。
5、翌日ある程度固まったら切る
24時間もおく必要はありませんが、12時間では比較的短すぎます。
もちがある程度は固まってきて、芯まではかたまっていないうちに1cm幅に切り分けます。
表面に粉をふりかけなくてもくっつきません。
餅切り包丁も市販されていますが、芯まで固まっていないうちなら普通の包丁で、力をあまり入れなくても十分にカットできます。
カットしたらジッパー付き袋に入れておきます。
水分が出てくるとあっという間にかびてしまうので、まだ柔らかいときはキッチンペーパーを周りに敷いたジッパー付き袋に入れるようにしましょう。
6、焼いてそのまま食べる
出来上がったゆず餅は、オーブントースターなどでプクッと膨れてくるまで焼いて食べます。
きつね色に焦げたところがとても香ばしく、膨れたところはトロトロになります。
口の中にゆずの風味が広がり、ほんのり甘くおいしいゆずもちになります。
画像の型崩れした感じのものが焼いたもので、奥の整然と並んでいるのが切ったゆずもちです。
ゆず大福の作り方
20合のもち米をすべてゆず大福にすると、ものすごい数の大福ができてしまうので、ばあばは、ゆずもちの分を取ってから、1/5より少ない程度の餅を餅つき機に戻してより柔らかくなるまでこねてからあんこを包んでゆず大福にしています。3合分より少ない程度のもちでも60個程度のゆず大福が出来上がります。
1、餅つき機で作ったゆずもちの残りを戻しこねる
もちを熱いうちに餅つき機に戻し、再びこねます。
ゆずもちよりもっと柔らかい状態にするために、もちの容量の1割程度の砂糖と小麦粉を加えて混ぜます。
さらに、熱湯1カップ程度を数回に分けて投入し、熱くてより柔らかくなるようにします。
ゆず風味をプラスするためにここでもまたゆずをすりおろして加えました。
小麦粉は普通の薄力粉でOKです。
小麦粉と砂糖の力で、添加物を使用することなく、1週間程度という長期間、柔らかい状態が維持できます。
2、柔らかく均質になったもちを取り出しちぎる
冷めたらうまく成型できなくなるので、短時間こねるだけにして、餅つき機が回っている状態でもちを大量の片栗粉の上に取り出し、梅干し大の大きさに10個程度ちぎっておきます。
あんこを包んで成型し終わったら、また10個程度ちぎって、を繰り返します。
もちが冷めると包めなくなるので、作業は手早く行います。
冷めてしまった場合はもう一度蒸し直してから成型するか、全部ちぎって、あんこを絡めてすぐ食べてしまうかどちらかにします。
3、あんこを包んでまるめる
梅干し大にちぎったもちを平たく円盤状にのばして、中央にあんこをのせ、もちの端を中央に集めてあんこを包んだら、包んだ部分を左手のひらの上に載せて、もちにふわっとかぶせるように丸めた右手をのせ、右手を円を描くように数回回すと、もちがきれいにコロンとした形に整えられます。
上から押さえるとペッちゃんこになるので、押さえたりパンパン上からたたいたりしません。
出来上がったゆず大福は表面が冷めて来たらジッパー付き袋に入れて保存しておきます。
もち米100%もち粉でつくるゆず大福
商売をしていないのに、20合もゆずもちを作ったり、60個もゆず大福を作るのは、ばあばくらいのもので、そんなにたくさんはいらないよ~という人も多いものです。
また、餅つき機がない人も多いですね。
もち米100%のもち粉を使うと、餅つき機がなくても、ゆず大福が作れます。
もち粉がない人は白玉粉でも大丈夫です。
1、材料を混ぜ合わせる
材料は、【ゆず味噌】【もち米100%のもち粉または白玉粉】【あんこ】【砂糖】【水】
カップ1杯程度のもち粉か白玉粉に、砂糖130gくらい、水1カップ、ゆず味噌小さじ1杯程度を箸で混ぜ合わせます。
2、電子レンジ500W2分のち混ぜる
電子レンジで2分加熱してからまたこねこね混ぜ合わせます。
これもお箸でこねこねします。
さっと混ぜるだけでOKです。
3、電子レンジ500W2分のち混ぜる
また電子レンジで2分加熱し、こねこね箸で混ぜ合わせます。
加熱とこねこねを繰り返すことでどんどんとキメが細かく整ってきて、質の高いもち(求肥)になってきます。
このとき、かなりもちっぽくなっています。
4、電子レンジ500W1分のち混ぜる
3回目の電子レンジの加熱は半分の1分にします。
加熱できた片栗粉の中に入れて、8~10個くらいに切り分けます。
柔らかいので、多少冷めても作業はできます。
5、あんこを包んで丸める
円盤状にのした餅の中央にあんこをのせ、もちの端と端を寄せ集めてあんこを包み込みます。
もちを寄せ集めた部分を左手の平の上に載せ、その上に丸めた右手をかぶせ、右手を円を描くようにくるくる数回回すときれいにコロンとした大福に成型できます。
ゆず味噌を入れずに作り、あんこの上に苺をのせてつつむと苺大福もつくれます。
まとめ
ばあばはいつも餅つき機で、ゆずもちやゆず大福、ゆずを加えない普通の大福も作ります。
大福も、砂糖と小麦粉をもち米の1割程度加えてることで柔らかな状態が3日~1週間程度続きます。
大福が食べきれないときは、柔らかいうちに冷凍保存しておきます。
柔らかいうちに冷凍保存した大福は、室温で自然解凍させるとそのままで食べられる状態に戻ります。
硬くなった大福は、オーブントースターで焼くと、中はあつあつふんわり、外はパリッとなっておいしくいただけます。
ばあばは自家栽培の小豆であんこを作って大福を作りますが、面倒な時は市販のあんこを使っています。
どちらの場合も問題なくおいしく作れています。