サボテンの育て方と育ってきた時の対処法

つんつんとしたトゲやユニークな姿に魅せられて購入してきたサボテンですが、かわいがっているのにどんどん弱ってきてしまうことがあります。サボテンの育て方を間違っているときにおこりやすいトラブルです。

どういう育て方がいいのか今一度見直してみましょう。


小さかったサボテンも、長年育てていると横からどんどん子株が出てきたり、巨大化して鉢が小さすぎて倒れそうになることも。

すくすく育ってくれたのはいいけれど、どうにかしないと水やりも難しくなってしまうことがあります。

育ててきたサボテンの仕立て直しなどの対処法も合わせてご紹介しましょう。

 

 

サボテンは冬だけでなく夏にも休眠することが

砂漠で生まれ育ったサボテンは夏になると元気いっぱいに育つから、たっぷり日に当てて水もどんどんあげたほうが元気になる!と思いがちですが、実はちょっと勘違いです。

温室育ちになっているのがほとんどなので、いきなり直射日光の下にさらすと葉焼けしたりぐったりしてしまいます。

 

できる限り日当たりの良い場所で管理すれば、屋外で育てなくても元気に育ちます。

なまじ屋外で管理して雨に当たってしまうよりもずっと室内管理の方が元気な状態が維持できます。

サボテンには夏にも休眠する品種があり、休眠までしないものでも、大部分は夏の蒸し暑さは得意ではないようです。

 

夏も水は控えめにしておひさまに当てない

サボテンは夏にも休眠する品種が多くあり、夏になったらどんどん弱ってきたような気がするタイプはまずこれに当てはまります。

水切れかも?!と思って水をやったり、おひさまのもとに出してみたりすると、余計に元気を失ってしまいます。

 

夏になって弱ってきたら、水やりを中止して、9月になるくらいまで涼しい日陰で休ませておきます。

物凄く弱ったような状態になる場合もありますが、9月に水やりを再開するとみるみる元気を取り戻します。

 

夏に休眠しないタイプのサボテンでも、夏の暑さに弱って活動は鈍くなります。

表面の土がからっからに乾くまで水やりをしないようにして水やりの間隔を長くとるようにしましょう。

夏でも明るい窓辺で管理し続けたほうが安心です。

 

冬は禁水にした方がより寒くても越えられる

冬に活動期を迎える冬型のサボテンが絶対にないとは言えませんが、サボテンに限らずほとんどの多肉植物が冬の寒さは苦手です。

サボテンが寒さに耐えるためには活動を休止する休眠状態になるほうが越冬しやすくなります。

 

12月~2月くらいまで、まったく水やりしないか、1~2カ月おきに水やりするなど、水やりの間隔をかなり開けるようにします。

土がからっからに乾いていて、多肉植物があまりにしわしわで見ているのがつらいときだけ水やりをしますが、できることならやらずに過ごした方が管理しやすくなります。

 

冬にサボテンに水を上げる場合も、株元からたっぷりと水やりし、底から流れ出た水は極力水切りするようにします。

あげるときはたっぷりとあげ、あげない期間を極力長くとるのが休眠期の水やり方法になります。

 

暖房がよく効いている部屋の中にあるサボテンでも、冬は日照も弱いためか水はあまり吸わないので、水やりは春や秋よりは控えめにします。

乾燥が余程気になるとき以外は水やりは避けたほうが良い状態で越冬させられます。

 

冬に水やりすると腐らせてしまうことが多く、この場合は生き返りませんが、禁水にすると干からびているようになったとしても、春になって水やりを再開したときによみがえるものが大多数です。

 

サボテンの春・秋の水やりは株元からたっぷりと

サボテンに限らず多肉植物のそのほとんどが、春と秋は活動期になっています。

春と秋の活動期は水もよく吸うので、表面の土がしっかりと乾燥した状態になったら株元からたっぷり水やりします。

底から水が流れ出るまで水やりし、鉢底に水をためないようにしっかりと水切りします。

鉢底に穴の開いていない容器に植えられているサボテンも、同じように株元からたっぷり水やりし、上まで水が来たら上から土が流れてしまわないように気をつけながら、水をできる限り捨て切るようにします。

 

慣れていないと水やりにどのくらいの間隔を開けたらいいのかわかりにくく、季節に合わせて何日おきと決めるめるのは難しいものです。

春と秋でも1週間に一度くらいしか水やりはしないので、毎週何曜日に水やりするか大体決めて置きましょう。

水やりする曜日になったら、水をやる前に土の様子を見て、しっかり乾いているなら水やりし、乾きが不十分なときは次の週まで先送りする、と言った形で、それぞれの生育状態に合わせるようにします。

 

昨今冷暖房機器の普及で、夏でもそれほど蒸し暑くはなりませんし、寒冷地の冬でも室内で氷が張ることはないので、夏や冬にも禁水までしなくても元気を失わないこともよくあります。

その場合は夏と冬は春秋よりは控えめな水やりがサボテンは好きだということを念頭に置いて、春秋より乾燥気味になるように管理します。

やり方としては、春秋と同じように水やりする曜日を決めておき、春秋以上に乾燥が進んでいないと「今回はまだやめておこう」と水やりを先送りする方法をとります。

2~3週間水をあげなくても簡単には枯れないので、土がからからに乾くまで待って、水やりするならたっぷりと水やりするようにします。

 

サボテンは日当たり好きで寒さに弱い

サボテンのほとんどは日当たりが好きですが、夏の強い直射日光は苦手。

特にずっと室内栽培しているサボテンは、夏に急に外に出すと葉焼けした上に、一気に弱って枯れてしまうこともあります。

よく日の当たる明るい窓辺であれば通年栽培が可能です。

ただし、風が抜けやすい窓では、夏に異常な高温になったり冬に凍るほど寒くなる場合もあるので、窓のすぐそばぎりぎりではなく少し間を開けて置くようにしましょう。

 

サボテンの耐寒温度は5℃くらいと言われることが多いのですが、10℃でもダメな品種もあるので、できれば15℃以上の環境で育てるようにしましょう。

冬に高い温度が確保できない場合は、より乾燥状態を強くすると寒さに耐えられるようになるので、冬季は干からびかけても禁水して管理します。。

 

根詰まりしやすいから毎年植え替えてというけれど

サボテンは根を広げて深く伸ばしていくので、すぐに土の中が根でいっぱいになってしまうので毎年植え替えるのが基本と言われています。

小さな容器で育てているならすぐ根詰まりして当たり前なので、毎年植え替える必要があるのはよくわかります。

 

ある程度余裕のある鉢で育てているなら、毎年は植え替えなくても構いません。

サボテンの生育状態を見て、元気がなくなったり葉色が悪くなったら植え替えるようにしましょう。

 

サボテンの植え替えは活動期の方がいいので、春か秋の、活動期に入ったころに植え替えるようにしましょう。

植え替えてから、休眠期に入るまでの期間が長い方が根もダメージから回復しやすくなります。

 

大きくなりすぎたサボテンは好きなところで切れる

大きくなりすぎたり、変な形に育ってしまったサボテンは、好きなところで切って剪定しなおすことができます。

上の方で切っても、横から伸びた子株を切り落としても、切り落とした部分も含めて育てることができます。

生育がうまくいかなくて腐ったようになったサボテンも、腐っていないところを切り落としてその部分を育てることもできます。

ただし、切り落とした部分が少なすぎると育たない場合もあるので、切り落とした部分も大きめになるように切り落とします。

腐りかけたときは早めにリカバリーに挑戦するようにしましょう。

 

サボテンを剪定するときも、やはりその後にしっかり成長できる時間が取れるように、生育期の春か秋のはじめのうちに行います。

清潔な刃物でスパッと切り取ることが大切なので、新しいカッターナイフなどがおすすめです。

切り取ったサボテンは、切り口が乾いて根が伸びてくるまで放置した後植えつけるのが基本です。最低でも1週間程度涼しいところに置いて切り口をしっかり乾かしてから、新しい土に植えるようにします。

 

切り取った部分を挿し穂にしますが、土の上に置くだけでも、土にグラグラしない程度に埋めてもどちらでも構いません。

専門家により、植え付け後の水やりをいつやるのか意見が分かれていますが、土に埋めた場合はすぐにしっかりと水が抜けるまでやると土が落ち着き安くなります。

土の上に置いただけのものは水やりしなくても根が伸びてくるものは伸びてきます。

根が伸びてきたのを確認してから水やりする方が腐る可能性も低くなり、サボテンの挿し木に失敗しにくくなります。

 

切り口に別のサボテンをドッキングしても

上の方を切り取ったサボテンに、別の品種のサボテンから切り取ったものをどん、と載せて、そのままグラグラしないように触らないようにしておくと、上下で違う品種のサボテンが一つになって育っていきます。

場合によって上の部分がつかないこともあります。

その場合は下のサボテンの切り口の傷んだところをもう一度切りなおしてきれいにした後、新しい上の部分を乗せて再挑戦できます。

生育状態の良いサボテンは、びっくりするほどきれいな花を咲かせてくれます。

たいていのサボテンは花をつけることがあり、花色や形・大きさはサボテンの種類によります。

 

サボテンの花を咲かせるコツはメリハリのある水やりと日当たりの良い場所で管理することにあるといわれています。

サボテンをうまく管理してぜひ花を咲かせてみましょう。

 

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