初心者ガーデナーの貸し菜園体験記【その1】

貸し菜園を借りて野菜づくりにチャレンジしてみようと思ったとき、こんなふうに借りれるよという紹介サイトは多いものの、初心者ガーデナーが実際に借りたらどうなるのか??恥を晒すようで詳しく紹介してくれることは稀ではないでしょうか。
こんなにうまく行っています♪みたいな栽培風景がTVや雑誌でも紹介されていますが、上手く育つものがどのくらいの割合か、わかりにくいように思います。
例えば、大根の種を100粒まいて、そのうち20本くらいが育ってきて、買った大根のように上手く育ったのがたった一本だったとしても、その一本を持って「こんなのがとれたよ!」とUPしたら、見た目のインパクトはあります。
「収穫する」ことに関して、すごいのか、すごくないのか。。。。受け取り方は人それぞれですね。
今回は、平成22年の春~平成29年春まで、55平方メートルの民間の貸し菜園を借りて、野菜づくりをほそぼそ続けてきた様子を、貸し菜園の利用者の一例としてご紹介します。
さて、作業従事者の園芸能力は?
私は田舎育ちなので、自家栽培の野菜ばかりを食べて育ちましたが、虫がとにかく大嫌いだったので、「無農薬野菜」と書いて「むしだらけ」とルビを振る人生を歩んでいました。
スーパーで売られている「有機栽培」と書かれた野菜を見ると、美しすぎるその姿から、「うさんくさい」と今も思っています。
農作業はほとんどやりませんが、家に農機具が各種揃っていて、使い方は一通り見知っておりました。
10年前に夫が家を建てたときに、「これでいろいろ庭で育てられるよ」とスペースをくれたのをきっかけに、これまでほそぼそ鉢やプランターであれこれ育てる程度だったものが、本格的にガーデニングをはじめることになりました。
それまで、草むしりが大嫌いだから庭なんて「ケッ」と思っていたのに、バラに夢中になって、結局ガーデニングにハマりました。
バラの育て方についてはこちらの記事でご紹介していますのでご興味のある方はご覧くださいね。
かくて、ガーデニングに本格的にハマりはじめて2~3年の頃に、貸し菜園を借りることになったわけです。
農作業を全くやったことがない人に比べれば、詳しいでしょう。
農業のノウハウを聞く相手も、いろいろあてがありました。
夫は都会育ちなので、人参の葉っぱも見たことがない人でした。
まるでわからないものの、自分なりに調べるだろうし、力はあるし、飲み込みは悪くないので、すぐに農機具が使えるようになると思いましたが、そのとおりでした。
中学生になるかならないかの息子が3人いましたが、おそらくほぼ戦力にはならないと踏んでいました。(残念ですが全くそのとおりでした。)
貸し菜園を借りようと思ったきっかけ
庭にあれこれ植えるだけで十分満足していた私ですが、中学生になったばかりの次男が突然、「畑を借りてじゃがいもを作りたい」と言い出しました。
そもそも、庭にも自分の畑スペースがほしいと言い出して、畳1畳分をしっかりマイスペースに確保しているのに、ブルーベリーを植えただけであとは何もやっていない次男。
「借りても何もでけへんやろ!?」と詰め寄りたいところですが、学校での畑体験をとても楽しんでいたみたいです。
夫も、「庭にこれだけ植えられたら、小さめの畑を借りてあれこれ野菜も作れんじゃないか?」と言い出しました。
え~~草むしりが大変だよ~と思いつつも、二人に押し切られる形で、田舎に住んでいる田舎の女なので、やれるかも??と乗せられてしまいました。
まずは市民菜園に申し込む
畑を借りて農作物を作ったとして、肥料や堆肥を買い、鍬や鋤など農機具を買い、種や苗を買い、長靴も用意して、あれこれ資材も用意して。。。。と投資額が増えることはわかっているし、素人がいきなり大収穫は全く望めないことも熟知していることから、高い菜園を借りるという頭は全くありませんでした。
最も安い畑=市が運営している貸し菜園
市の貸し出している菜園は抽選であり、募集期間に応募して、しかも、当たらないと借りられないので、息子の手前もあり、「まずは当たるはずもなし。でも借りようと努力した形跡は残そう」と、HPは当時まだ見にくかったので、当時月2回届いていた広報誌を毎回チェックして募集開始を待ちました。
記憶はかなりあやふやですが、雪で参加できないかも!?と思った記憶が無いので、秋口に募集と抽選会があったように思います。
抽選会で借りたい畑を選んで抽選に参加する
公民館の会議室で行われる抽選会に来るよう指示があり、でかけた所、壁際に長机が並べてあり、その上の壁に畑の場所の地図がいくつか展示してありました。
地図の下の長机のところに、それぞれの物件を申し込む人の名前を書く欄があって、何名か書き込みがありました。
ざっと見た所、維持管理に面倒なくらいちょっと広めの物件ばかりで、「半分か1/4でええのに!」と思いました。
場所は、自宅からは少し距離があるものばかりで、一番近そうな2つに目をつけましたが、どちらも歩いて行き来するのは少し大変かなあと言った距離でした。
どちらが競争率が高いか考えて、申込者が少し少ない方に申し込んでみました。
順番にくじ引きする
名前が呼ばれて前にでて、くじ引きの箱からくじをひくのですが、私は外れでした。
後ろに座っていたひとが、たまたま、PTAでご一緒したことのある方で、そのひとが当てました。
後に、広い物件だから、半分分けて使ってくれないか、声をかけてくれたのですが、その時別の菜園をすでに借りていたので、お断りせざるを得なかったのは申し訳なかったと思っています。
おそらく広すぎて、私があたっていた場合も、同じことを申し出たのではないか??と思うし、今でも1/4でいいような気もしています。
民間の菜園を借りることに
くじ引きに外れたので、これで畑仕事と草むしりに時間を大幅にとられなくて済むと思ってホッとした反面、外れたことをがっかりしている次男には申し訳ないなと思っていました。
ところが、抽選会に参加して1週間後くらいに、JAから突然電話がかかってきました。
公社から紹介されたそうで、民間の貸し菜園を運営していて、市民菜園の抽選会に参加してハズレた人で、物件に近いところに住んでいるひとに、市民菜園よりは高くなるけれど、民間の貸し菜園を借りないか、声をかけているそうです。
市が名簿を横流ししていることに他ならないんじゃないか!?と言いたいところですが、ちょうど在宅していた夫は乗り気でした。
場所は市民菜園よりずっと近くて、歩いて5分かかりません。
すすめられた物件は、110平方メートルあって、市民菜園の半分くらいですが、年間賃貸料はほぼ同額でした。
近いから見に行った所、夫と声を合わせて、「広すぎる。半分でいい」と答えてしまいました。
「きっと物足りなくなりますよ」と担当者は言いましたが、頑なに「半分借りてもいい?」と聞いたらOKが出たので、半分借りることにしました。
55平方メートルで、年間賃貸料は当時3300円でした。
子供のじゃがいも栽培には広すぎるものの、妙に乗り気な夫にはちょうどいいかな??と思いました。
借りた畑は区画の杭が打ってあった
貸し菜園は、区画の四隅に杭が打ち込んであり、一度耕運機で耕したと思われる状態になっていました。
毎年、期限の前に賃貸料をJAに払いに行き、契約を更新しますが、契約を更新しないときは、畑を更地に戻したあと、更新しないままにしておけばよいそうです。
期限を過ぎても払込がなかった時点で、JAの方から、更新するか取りやめるか尋ねるので、払い忘れのときはその時払って続けて、やめるときはその時やめる旨伝えればよいそうです。
このスペースなら、なんとか使いこなせるかな?まだ広いかな?と思いつつ、こうして我が家の家庭菜園は始まりました。
その2に続きます、、、