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【うつ病の治療法】うつ病を理解しているかどうかで治療期間は変わってくる!

 2017/02/07 健康
この記事は約 14 分で読めます。 1,051 Views

うつ病の治療に対して「薬を飲み続けなければいけない」「治療していることを周りに知られたくない」「うつ病だと知られたら社会的評価が下がる」などと思っていませんか?

最近の調査では、うつ病を発症している人の4人に3人は治療を受けていないという結果がありました。

なぜ、うつ病を発症しているにも関わらず治療する人が少ないのでしょうか?

ひとつに、うつ病の初期や中期の症状が、ちょっとした身体の不調として軽く捉えられてしまう場合や、頑張れば仕事や家事をこなすことができるためにうつ病を見逃している場合などの可能性が考えられます。

また、うつ病は一般的な病気として知られるようになった今でも誤解や偏見などがあり治療に結びつかないということも考えられます。

そこで、今回はうつ病の治療について正しい知識と、3つの基本的な治療法「休養」「薬物療法」「精神・心理療法」についてご紹介します。

 

うつ病の治療をしないとどうなるの?

うつ病は「こころの風邪」と言われているので、少しくらい不調を感じても少し休めば大丈夫!なんて考えている人もいるかもしれませんね。

しかしうつ病は、他の病気と同じように治療をしないと症状が悪化していき、重症化すると命を落とす危険性のある病気です。

最初は、体調不良程度の症状で、頑張れば日常生活も送れるので治療をしない人もいますが、次第に日常生活や人間関係等にも支障が出てくるようになります。

重症になると自分の存在を認められず、自傷行為や自殺を考えてしまう、実際にしてしまうという状態になります。

また、症状がすすむにつれて、治療が難しくなるので症状が軽いうちに治療を始めることが大切です。

早めの治療で治療効果も上がり、治療期間も短くてすみます。

 

編集長
うつは本当に初期であれば、投薬もなしで治療が可能です。

実際、私はかなり初期の状態でしたが、自覚症状があったため心療内科に受診し、「抑うつ状態」という診断を受けて1カ月ほど休養しました。
その際、うつとしては軽度のため、投薬は無しで、自宅での静養ということになりました。
でも、我慢してもう少し勤務を続けていたら、きっともっと重たいうつ病になり、投薬や入院ということになってしまっていたのではないかと思っています。

がんなどの病気もステージが上がると治療が難しくなり、再発のリスクも上がっていきますが、心の病気も同じだと考えています。
会社の人に迷惑をかけるとか、こんなんで病院にかかるのはどうなんだろうと考えず、早めに心療内科や精神科にかかって休養をすることをおすすめします。

会社に産業医がいるのであれば産業医と面談の機会を取って、相談することもよいと思います。

産業医は実際に医師ですので、適切なアドバイスをしていただけますし、話を聞いてもらうだけでも心の負担はかなり軽減されます。

 

病院にかかるとなったとき、精神科にかかればよいの、心療内科にかかればよいのかわかりませんよね?

こちらの記事でその違いについてまとめていますので参考にしてください。

 

うつ病の治療の正しい知識

うつ病の治療について、「ずっと薬を飲み続けなければいけない」「薬を減らしてもらえない」などということを聞いたことはありませんか?

また、周りの人で「うつ病はもう治ったから病院はいかない」と言っている人はいませんか?

このような誤解や正しい治療の理解がないことで、治療期間がどんどん長くなります。

 

うつ病の治療は、風邪などの病気に比べると治療期間は長いです。

原因がウイルスや炎症といったはっきりとしたものではないために、原因を除去すれば治るというものではないからです。

しかし、きちんと適切な治療を行うことができれば、生活習慣病である高血圧や心疾患等に比べて全然、短い治療期間になるんです。

 

うつ病の症状は、状態が良くなったり悪くなったりを繰り返しながらゆっくりと波を描きながら改善していきます。

そのため薬を飲んでいることで一時的に症状が良くなった時に「うつ病が治った!」と思ってしまうことがあります。

この時に薬を中断してしまうと症状は以前よりも悪化して現れてしまいます。

 

この一時的に良くなった時に「まだ薬を飲まされる」「もう大丈夫!」と感じてしまい、自己判断で治療を中止したり無理して元の生活を送るなどの行動が、症状が重症化したり治療を長引かせること、さらにはうつ病の治療に対する誤解に繋がっていきます。

また、抗うつ薬の特性も関係しています。

うつ病の治療では、症状が良くなったからと言ってすぐに薬の服用を中止するわけではありません。

徐々に薬を減らしていくことで、再発予防や身体への負担を少なくする目的があるためにしばらくは服薬を続けていかなければならないことも関係しています。

さらに、うつ病は再発する病気です。

そして再発するたびに症状が重くなるのが傾向があります。

そのため、再発予防としてストレスのない環境や考え方、生活習慣などの改善も必要になります。

 

症状の改善を治療の最終目標としているわけではなく、症状が改善した状態で今までのような日常生活を送ることができ、尚且つ、再発しないことを目的としているために治療期間が長くなってしまいます。

 

症状の進行に合った治療法

うつ病は「急性期」から「回復期」「再発予防期」へと進み、それぞれの段階によって治療が異なります。

急性期 治療開始から6週間から12週間

十分な休養を取りながら、抗うつ薬などの服用を始め、身体に負担をかけず徐々に馴らしていきます。

副作用が出ることもありますが、しばらくすると治まり、ゆっくりと良くなったり悪くなったりの症状を繰り返しながら階段を上るようにゆっくり改善していく時期です。

回復期 4~12カ月

症状が改善して安定してきます。

回復期は安定した状態を維持する時期になります。

症状は安定して意欲も高まり、いままでできなかったことができるようになります。

その反面、ふっとしたきっかけで自ら命を絶ってしまう行動にもつながるため、この時期の治療はとても重要になります。

特に服薬を中断してしまうことがあるため注意が必要です。

再発予防期 1年~

職場の復帰や元の生活ペースを取り戻す時期になります。

うつ病は再発・慢性化しやすいため、症状がよくなっても医師の指示に従って薬をのみ続けることや認知行動療法などの精神療法を行ったりすることがとても大切になってきます。

 

うつ病の3つの治療法

うつ病の治療は、すぐに症状が改善していくものではありません。

ゆっくりと良くなったり悪くなったりしながら波を描くように改善していきます。

そのため治療には「ゆっくり・焦らず・じっくり」取り組むことが大切になります。

 

うつ病の症状はこころの症状だけでなく、ストレスなどで不調になったこころが身体の症状を引き起こします。

そのため疲れたこころと身体を休めるための「休養」、意欲の低下、興味や関心に関係している脳内物質の働きを正常にするための「薬物療法」、再発防止のための「心理・精神療法」の3つを症状合わせた時期に行っていきます。

 

十分な休養

うつ病の症状は「こころ」だけではなく「身体」の症状も引き起こします。

そのため、うつ病の治療で最も重要なのは「こころ」と「身体」を十分に休養させることです。

特にうつ病の初期や中期には、不調はあるものの頑張って仕事や家事を行うことができるため無理をしてしまう人が多くいます。

この時期にしっかりと休養することができれば、症状を進行させず治療期間も短くなります。

「休養すること」というのは簡単な治療法のように思いますが、実はとっても難しいことなんです。

うつ病になりやすいタイプの人は、真面目で几帳面、責任感が強いなどの傾向を持つため、休養することができない人が多いです。

しかしうつ病にとって休養はとても重要な治療です。

そこで、少しでも休養できるポイントをご紹介します。

<休養のポイント>

・ちょっと調子が悪いのではなく、自分は病気であることを自覚する
・今は何もできなくて休んでいるけど、改善すれば元の生活を取り戻すことができることを理解する
(休養は悪いことではない)
・周囲の協力を得て仕事や家事などを分担する、何もしないことが治療であることを理解してもらう
・何でも100%完璧にしたい性格の方が多いうつ病ですが、病気の時は8分目くらいでも良しとする!

休養期間でも、なるべく食事は決まった時間帯にとり、一定の睡眠時間を保つなど、生活リズムを乱さないようこころがけることが大切です。

 

私もうつ病で1カ月ほど休養したことがあります。

職場復帰など、この先どうなってしまうのだろうと不安になるのもよくわかりますが、何も考えずゆっくり休養することが一番大切です。

職場にもよりますが、一般的な会社は産業医なども置いており、職場復帰についてはきちんと相談できると思いますので、肩の力を抜いてゆっくり休みましょう。

 

 

薬物療法

現在うつ病の薬物治療では、主に抗うつ薬が処方されますが、不安が強い人や睡眠に問題がある人には抗不安薬・睡眠導入剤が処方されることもあります。

さらには、症状が軽い場合や抗うつ薬の効果を補完するために漢方薬も使用することがあります。

 

抗うつ薬

抗うつ薬は、「気分の落ち込み」「やる気がおきない」などの抑うつ状態・気分の落ち込みなどの症状を緩和するために使用されます。

うつ病は、気分や意欲・感情に関わる働きをする脳内物質のセロトニンやノルアドレナリンが減ってしまうことで症状が起こると考えられています。

そのため、抗うつ薬はセロトニンとノルアドレナリンを正常に機能させ、バランスを整える働きがあります。

抗うつ薬は副作用が強いというイメージがありますが、最近の抗うつ薬は副作用が少なくなってきています。

主に使用される5種類の抗うつ薬

・ SSRI( 選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
うつ病の治療薬として一番に選択される薬です。

うつ病を引き起こす原因と考えられているセロトニンの働きを正常にします。副作用も少なくうつ病に対する効果もあります。

・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
気分の落ち込みや不安を引き起こすセロトニンに作用するだけではなく意欲を高めるノルアドレナリンにも作用する薬です。SSRI同様にうつ病の治療薬として一番にされる薬です。

・NaSSA(ノルアドレナリン作動性、特異的セロトニン作動性抗うつ薬)
SSRIとSNRIと同じくセロトニンとノルアドレナリンに作用しますが、「吸収・分解するのを阻害する」のではなく「分泌を促す」働きがあるため上記の2つの抗うつ薬とは異なります。

また、眠りを深くする作用に優れていますが、体重増加や眠気の副作用に注意が必要です

・三環系抗うつ薬
うつ病に対する効果はとても強いです。

しかし抗うつ薬の中で一番歴史の古い薬のため、神経伝達物質(セロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリン)以外にも作用してしまうために副作用が多く重篤な症状を引き起こしてしまうこともあります。

・四環系抗うつ薬
三環系抗うつ薬の副作用を少なくするために開発された薬です。

しかしうつ病に対する効果は比較的弱いというデメリットがありますが、眠気を誘うために不眠を伴ううつ病の治療薬なとしては効果があります。

副作用について

どのような病気の薬にも効果と副作用があるように、抗うつ薬にも副作用はあります。

新しい抗うつ薬は従来のものに比べて副作用は少なくなってきましたが、人によっては、抗うつ薬の飲みはじめに、副作用があらわれることがあります。

眠気・吐き気・食欲不振・口の渇き・便秘・倦怠感・頭痛などがあり、個人差があります。

これらの症状の多くは1~2週間で自然に消えますが、気になる場合は気軽に医師に相談してください。

抗うつ薬を服用する時の5つの注意点

・薬の効果は個人差があるので、医師と相談しながら進めていきましょう

・薬の効果が感じられるまでに平均2~4週間程度かかります。
そのため、人によっては、薬の効果よりも先に副作用があらわれる場合がありますが2週間程度で副作用はなくなります。
その後、抗うつ薬の効果が現れるので安心してください。

・症状が良くなったからといって自分の判断で薬を調整しないでください。
薬を服用していることで症状が良くなっている場合は、中断することで症状が悪化してしまうことがあります。
「症状が良くなったので薬の服用をやめても良のでは?」などの気になることがある場合は医師に相談してください。

・抗うつ薬は少量から飲み始めて、様子をみながら少しずつ増やしていくのが一般的な方法です。
薬の量が増えても症状が悪化しているわけではなく、また薬が増えたことで不安になることはありません。
その人にあった薬を継続して飲むことが一番治療期間を短くする方法です。

・症状も良くなり、再発の可能性もないと判断され薬を終了する場合、いきなり薬をやめるのではなく徐々に減らしていきます。
最低でも2週間以上様子を見ていくのが一般的です。突然飲むのをやめると頭痛やめまい、不安などの症状があらわれることがあるためです。

 

抗うつ薬と一緒に処方される薬

抗うつ薬以外にも、患者様の症状に合わせて以下のような薬を組み合わせて処方する場合があります。

抗不安薬

不安・焦燥が強い場合に抗うつ薬と併用して処方されます。

長期間または多量の使用を続けていると耐性や依存性が生じる可能性があります。

そのため、強い不安がでた場合など一時的に症状を和らげるために頓服として使用されることもあります。

睡眠薬

うつ病になると質の良い睡眠をとることができなく、さまざまな睡眠に関する問題が出てきます。

寝付きが悪い・夜中に何度も目が覚める・夜中に起きるとその後眠ることができない・朝早くに目覚めるなど、その人の症状に合った睡眠薬が処方されます。

漢方薬

一般的には抗うつ薬の効果を補完する目的で処方されます。

主に「気剤」といわれる漢方薬が使用されエネルギーを活性化させる効果があるものが使用されています。

また、「気の巡り」を良くすることで「からだ」に現れた症状を改善させる目的もあります。

 

精神療法

休養と薬物療法で症状を落ち着かせたたら、症状に応じた精神療法を行うのが一般的です。

精神療法は、医師や臨床心理士などの専門家が患者さんの症状に合わせて、さまざまな方法でこころに働きかけていきます。

うつ病の代表的な療法は「認知行動療法」「対人関係療法」「支持的精神療法」があります。

 

認知行動療法

認知行動療法は、うつ病の再発予防にも効果があるといわれています。

うつ病の患者さんは、物事を否定的に捉えたり、考え方に柔軟性がなくなったりと考え方(認知)に歪みが生じます。

認知の歪みには、「マイナス思考」をはじめ、なんでも白黒をつけようとする「二分割思考」や「~すべき」とか「絶対に~」というような柔軟性のない考え方にとらわれがちです。

認知行動療法ではこうした考え方のゆがみを修正していきます。

生活の中で感じた考えや感情を客観的に把握して、柔軟な考えや否定的でない考えはできなかったのか、などを考えていく作業を行いながら修正していきます。

対人関係療法

対人関係の問題を抱えている人に、自分を取り巻く人たちとのコミュニケーションを円滑にすることに焦点を当てた療法です。

対人関係の問題を専門家と話し合い、患者さんが自分の問題点に気づくことや対人関係で感じるストレスを軽減する方法を見つけて解決していく方法です。

支持的療法

精神療法の基本となるものです。

専門家に抱えている悩みや不安を話すことが中心になります。

話すことで自分の悩みを理解してもらうことや共感してもらうなど支持してもらうことによって感情の発散や整理ができ、気持ちが楽になり精神的に自立できるようにして、回復させていきます。

 

まとめ

うつ病の治療についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

正しい知識や治療法を知ることで、うつ病の治療に対する不安や疑問を軽減することができます。

また、気になることがある場合は、医師や臨床心理士などの専門家に気軽に相談してください。

なかなか、医師や専門家に不安や疑問を聞くことができないと言う人もいますが、患者さんの疑問に答え、不安に寄り添うのも専門家の仕事です、何でも相談してみましょうね。

 

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kotomoko

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精神保健福祉士のkotomokoです。現在、子育て中のためライターとして奮闘しています!
メンタルヘルスをはじめ、さまざまな病気や予防など、みなさんの心と身体の健康に役立つ情報をお伝えできればと思っています。
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