あなたは大丈夫? ドライマウス 実は大変危険な病気なんです!!

9月24日放送のフジテレビ「教えて!坂上クリニック」でも紹介されていましたが、ドライマウス、実は大変危険な病気なんです。
涙の分泌量が少なく、目が乾燥するドライアイは有名ですが、ドライマウスも実は推定患者数は3000万人といわれ口腔乾燥症といわれる現代病の一つです。
のどや食道によく物が詰まる、口の中が「かさかさ」もしくは「ひりひり」する、口臭が気になる、などの症状がある人はドライマウスの可能性があります。
ドライマウスは、ほおっておくと食道炎、胃炎、肺炎などになる危険や、歯周病がひどくなりほとんどの歯が抜け落ちてしまうという場合もあります。
もっとひどくなると食道がんや胃がんのリスクになります。
今回は自分がドライマウスかどうかの確認方法、ドライマウスの改善方法などをご紹介します。
ドライマウスとは
ドライマウスとは、主に病気や投薬などが原因で唾液の分泌量が減り口内の乾燥感がながく続く病気です。
ドライマウスになると唾液の分泌が少ないため口内が乾燥し、虫歯、口内炎、歯周病になるリスクが非常に高くなります。
ドライマウスの場合、常に口内が乾燥しているため悪玉菌が増殖しますので、歯周病がひどくなりやすいです。
歯周病がひどくなると歯が抜け落ちてしまい、入れ歯生活になってしまう人もいます。
口の中が乾くと菌も繁殖しやすくなるため悪玉菌のせいで口臭もひどくなります。
また、悪玉菌は、食道を通り胃に向かっていくため、食道炎や胃炎を発病しやすくなります。
ドライマウスではない人は悪玉菌の繁殖も少なく、唾液により食道は常に洗い流されている状態なのでリスクは低くなりますが、ドライマウスの場合唾液が極端に少ないため悪玉菌が食道に定着しやすくなります。
食道炎、胃炎も悪化すると食道がん、胃がんなどに発展してしまいます。
呼吸により肺にも悪玉菌が運び込まれるため肺炎のリスクもあります。
出典:フジテレビ「教えて!坂上クリニック」
口内が乾燥しているとカンジタ菌の活動も盛んになり口腔カンジタ症を発病する場合もあります。
この場合、舌苔が増えて口臭がひどくなったり、口の中がひりひりしたり、口角炎を併発したりといった自覚症状が出やすくなります。
このように単に「口が乾く」というだけでなく、唾液が少ないということでさまざまな病気のリスクが高まります。
唾液は消化を助ける消化酵素も含まれていますし、殺菌作用も強いので口臭予防にもなります
唾液がいかに体に大事か改めて気づかされますね。
ドライマウスの原因
ドライマウスは唾液の分泌量が低下する病気です。
唾液の分泌には口の周りの筋肉の収縮が必要ですが、現代人は硬いものを噛まなくなったため咀嚼力が低下している人が多いです。
口の周りの筋力(耳下筋、額下筋、舌下筋)が弱くなると唾液の分泌腺である耳下腺、額下線、舌下線への刺激が弱くなり唾液の分泌が少なくなります。
1回の食事の咀嚼回数と食事時間を調べた報告によると、戦前は食事の際に1420回噛み、約22分かかっていたのに対し、現代の食事では噛む回数は620回で食事時間も約11分と、噛む回数、食事時間ともおよそ半分に減っています。
ドライマウス研究会代表 齋藤一朗教授によると、ここ数年の傾向としてSNSなどの普及により会話が減ったことも原因ではないかといわれています。
確かに簡単な用事はLINEやメールで済ませてしまうことが多いですよね。
また、ストレスから唾液の分泌量が減る方も多いようです。
常にストレスで緊張した状態だと唾液分泌が低下するといわれています。
唾液分泌の低下の原因として一番多いのは、薬による副作用です。
特に精神疾患の方や高血圧用の薬、花粉症などのアレルギー対策の薬などで多く見られます。
あなたはドライマウス?簡単チェック方法
あなたは以下の項目についてどれか当てはまりますか?
- 口の中の乾燥感が長くつづいている
- 会話中に口の中が張り付いてしゃべりにくいことがある
- 乾いた食べ物が飲み込みにくい
- 口内炎ができやすい
- 口の端が良く切れる(口角炎)
- ストレスが多い(と感じる)
- 口臭が気になる
- きちんとケアをしているつもりでも虫歯になる
出典:フジテレビ「教えて!坂上クリニック」
一つでも当てはまる場合はドライマウスの可能性があります。
気になる場合は、一度ドライマウス外来を訪ねてみることをおすすめします。
ドライマウスの名医がいる病院
http://www.kenko-shindan.net/hospital/dry_mouth/
また、ガムを噛んでみて唾液の出具合をチェックするのも有効です。
ガムを5分間ほど噛んで分泌される唾液の量をチェックしてみましょう。
ガムを噛んでいる間唾液を飲み込むのを我慢します。
一般の方は5分もガムを噛んでいると口の中が唾液でいっぱいになります。
ドライマウスの方は5分間ガムを噛み続けても口の中の唾液が溜まりません。
唾液量を計測できるのであれば、5mlを目安にして判断されるとよいと思います。
ちょっと汚らしいですが、計量スプーンなどで計測が可能かと思います。
何度も言う通り、ドライマウスは放置しておくと重大な病気につながるリスクが高い病気です。
ドライマウスの改善方法
ドライマウスは唾液の分泌量が低下する病気ですので、唾液の分泌を促して上げれば改善も見込めます。
唾液分泌の低下の原因として一番多いのは口の周りの筋肉(耳下筋、額下筋、舌下筋)の筋力低下です。
これらの筋肉を鍛えることで唾液腺が刺激され唾液の分泌が促されます。
9月24日放送のフジテレビ「教えて!坂上クリニックで、鶴見大学歯学部 梁 洪淵講師により
ドライマウス改善トレーニング「マウスストレッチ」が紹介されていました。
これは口の周りの筋肉を意識して唇を「い」「う」の形にします。
「い」は口角を斜め後ろに引き上げるように
「う」は唇を中央に寄せる
これを5回を1セットとして1日3回やると改善の効果があるそうです。
出典:フジテレビ「教えて!坂上クリニック」
実際にやってみると「い」では耳下腺、「う」では顎下腺あたりが刺激されているのが解ります。
また番組ではカラオケで歌を歌うのもドライマウス改善に効果があると紹介されいました。
ドライマウス研究会代表 齋藤一朗教授によると、カラオケでアップテンポの歌を歌うのもドライマウス改善に効果があるということです。
これなら楽しくできそうですね。
正しい食習慣、規則正しい生活もドライマウス改善の前提となります。
- ご飯を食べるときは一口当たり30回を目安によく噛んで食べる
- やわらかいものだけでなく、きちんと噛みごたえのあるものも食べる
また、ストレスを貯めないように規則正しい生活をするのも大切です。
唾液の分泌には口の周りの筋肉の収縮が必要ですが、現代人は硬いものを噛まなくなったため咀嚼力が低下している人が多いです。
口の周りの筋力(耳下筋、額下筋、舌下筋)が弱くなると唾液の分泌腺である耳下腺、額下線、舌下線への刺激が弱くなり唾液の分泌が少なくなります。
ガムをかむとこれらの筋肉を鍛えられますので、ガムをかむのもおすすめです。
ノンシュガーのキシリトール入りのガムをかむと虫歯予防にもなり一石二鳥ですね。
まとめ
いかがでしたか?
ちょっと「口がぱさぱさする」、「食べ物を飲み込むときに飲み込みにくい」などはドライマウスが原因かもしれません。
何度も言いますが、ドライマウスは放置しておくと様々な重大な病気を引き起こす原因となります。
上記のチェック法を確認の上少しでも疑いがある場合はお医者さんに相談してみてください。
また、改善方法を参考にしドライマウス予防、予備軍の方は少しでも改善するようにしてください。