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【大人のアトピー性皮膚炎】が増えている! かゆみの原因と症状を軽減させる日常生活の工夫 

健康
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今の時期は空気が乾燥して、肌がカサカサになったり、腕や足などにピリピリしたかゆみなどを感じて皮膚をかいてしまうことはありませんか?

アトピー性皮膚炎は肌が乾燥したり、強いかゆみが出ることで日常生活に支障をきたしてしまう病気です。症状が良くなってもまた悪化することが繰り返されるために多くの人を悩ませています。

子どもがかかりやすく、子どもの頃に発症していなければ大丈夫と思いがちですが、最近では、大人になってから発症、再発することも多くなってきました。生活環境や不規則な生活、ストレスの増加などが原因と考えられ「現代病」とも言われています。

今回は、アトピー性皮膚炎の一番の症状である「かゆみ」について原因と症状を軽減させる日常生活の工夫についてお伝えします。

 

アトピー性皮膚炎って?

 

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりしながら慢性的に起こる皮膚の病気です。

特徴は、強いかゆみや湿疹、かぶれなどに襲われ、発疹が広がるとかゆくて夜も眠れなくなります。また、昼間に集中力が低下するなど日常生活に支障も出てきます。発疹は、上腕部、ひじの内側、膝の裏などに出ることが多く、掻きむしることで皮膚の傷口から感染症になったり、かゆみを増悪させるなどの悪循環を引き起こします。

発症する年齢は、5歳くらいまでの乳幼児期が多く全体の8割を占めます。そのため、乳幼児特有の病気とされていましたが、最近では、生活習慣の変化や多様なストレスが原因で大人のアトピーも増えてきています。また、女性は、妊娠や出産によるホルモンバランスの崩れによって体質が変わり、アトピー性皮膚炎になることもあります。

 

どうしてアトピー性皮膚炎になるの?

アトピー性皮膚炎になる原因は、ハッキリとわかっていませんが、遺伝や体質、環境、生活習慣、食べ物などのさまざまな原因があり、人によって原因が違うために特定が難しいと言われています。

しかし、アトピー性皮膚炎で悩んでいる人の多くは、アトピー素因とドライスキン(皮膚が乾燥しやすい素因)をもってます。

アトピー素因

家族や自分にアレルギーを起こしやすい体質があることを言います。人の体の機能には、体内に侵入した特定の異物(アレルゲン)を排除する働きがあります(免疫)。このアトピー素因があると異物を排除する働き(免疫)が過剰に反応(アレルギー反応)します。特に害のない異物までも排除してしまうなど、あらゆるものにアレルギー反応を起こしてしまうようになります。しかし、アトピー素因があっても必ずアトピー性皮膚炎になるというわけではありません。

ドライスキン(皮膚が乾燥しやすい素因)による皮膚バリア機能の低下

アトピー性皮膚炎の肌は皮膚を守る力(皮膚バリア機能)が弱いので肌が乾燥しやすくなります。通常は、皮膚の表面に保湿性分や油分(アミノ酸ラミドなど)が保たれ、皮膚のバリアができています(肌が潤っている状態です)。このバリアによって体外から体内に侵入しようとするさまざま刺激物や微生物、ウイルスなどを防いでくれているのですが、皮膚のバリア機能が低下しているためにアレルギーの原因となる異物が侵入しやすくなっています。そして化粧品、洗剤などなどのあらゆる刺激物にも弱くなりアレルギー反応を引き起こします。

 

一番つらい症状は「かゆみ」!どうしてかゆみがでるの?

ヒスタミンはアレルギーに関係する物質だと知っている人も多いと思います。花粉の時期にはよく耳にする言葉ですね。

ヒスタミンは、刺激を受けると痛みやかゆみを感じる「知覚神経」に作用し、脳に痛みやかゆみを認識させます。そして末梢神経へと伝わり、神経ペプチドと呼ばれる神経伝達物質を放出させます。この神経ペプチドは、ヒスタミンの分泌を促す働きがあるためどんどんかゆみが広がっていくと考えられています。

また、アトピー性皮膚炎の人は、かゆみの神経線維が角層直下の部分まで伸びています。皮膚のバリア機能が低下しているために、外部刺激を受けやすく神経が過敏になり、かゆみを感じやすくなってしまっているのです。

かゆみは一度かきだすと、さらにかゆみが強まり、またかいてしまうというという悪循環に陥ります。さらに不思議なことに痒みん範囲がどんどん広がっていきます。そのためかゆみをコントロールすることが必要になります。

かゆみが出やすいのはどんな時?

肌にダメージを受けたとき

日焼けや、乾燥している外気に当たった時、汗をかいた時、細菌感染している時など、肌にダメージを受けた時にはかゆみが出やすくなります。

体が温まる時

入浴や布団に入り身体があたたまると、かゆみが出やすくなります。皮膚があたためられることで神経がかゆみを感じやすくなるためです。

何もしていない時・リラックスしている時

仕事や好きなことをしている時などは、余りかゆみを感じないのに、ほっと一息ついた時などにかゆみを感じることもよくあります。就寝前が一番痒いという人が多いのもリラックスしていることも関係があります。

ストレスがある時

ストレスを感じるようなことがある時やイライラする時なども、かゆみが強く出ます。ストレスを感じるとホルモンバランスが不安定になり免疫力を下げます。また、皮膚の水分量が減り乾燥しやすくなることでアレルギー反応が出やすくなります。さらにストレスや緊張・不安が強いとかゆくないのに無意識にかいてしまう「かきグセ」も見られます。ストレスはかゆみを悪化させる大きな原因と考えられています。

 

アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎を根本的に治療する方法は、残念ながら今のところはありません。アトピー性皮膚炎は良くなったり悪くなったりを繰り返す病気なので、症状を上手にコントロールしながら日常生活に支障がでない状態を維持することが目標となります。

基本的には、「薬物療法」「スキンケア」「原因や症状を悪化させる要因の除去」があります。

なかなか症状が良くならない、完治する方法がないからといって、治療を中断したり、治療をしなかったりすると症状が重症になってしまいます。掻きむしることで皮膚の炎症を悪化させてしまうことや目の病気(結膜炎・網膜剥離など)なども引き起こしてしまいます。

医療機関での治療(薬物療法)

医療機関では、アレルギー反応や炎症の抑制を目的として薬による治療を中心に行います。炎症を抑えるためには自分の力では難しく、どうしても薬による治療が必要になります。

薬物治療には、ステロイドとステロイド以外の免疫抑制薬の塗り薬を使用します。ステロイドの薬を使うことに抵抗がある人も多いと思います。しかし、ステロイドの塗り薬には弱いものから強いものまで5段階の種類があります。症状や炎症が起こっている場所や患者さんの体質、年齢などを考慮した上で適切な薬が選択されます。

一方、ステロイド以外の免疫抑制薬はステロイドの塗り薬とは作用するメカニズムが異なるため、ステロイドで見られる副作用はほとんどないと言われています。

また、ドライスキンの改善には保湿剤、かゆみやアレルギー症状を抑えるために抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤なども処方されます。

適切に正しく薬を使うことで、症状を早く改善して、良い状態を維持することができるため医師と相談して指示に従ってください。

スキンケア

 

炎症が治まっても、再発予防のために毎日の入浴・洗浄・保湿といったスキンケアを正しく行う必要があります。

入浴・洗浄のポイント

・入浴やシャワーは、1日2回
・刺激の少ない石鹸を選び、しっかり泡立てて洗う
・身体を洗う際には、ナイロンタオルやスポンジ等は使用せず、手でやさしく洗う
・高温のシャワーや長時間の入浴はかゆみを起こしやすいので、ぬるま湯でしっかりと石鹸を洗い流す
・身体を拭くときはタオルでこすらずに、たたくようにして水滴を拭き取る
・そして入浴後はすぐに、保湿薬を全身に塗るのがポイントです

全身の保湿のポイント

アトピー性皮膚炎は、炎症を抑える塗り薬と乾燥肌を改善させる塗り薬の2つをしっかり行うことが非常に大切です。

・保湿剤は入浴後5分以内に塗る
・保湿薬は湿疹のある部位だけでなく全身に塗る。その際に手のひらに保湿剤を多めにとり、体のしわに沿って塗ると保湿効果が高まる
・保湿剤はサラサラやしっとり、べとつくなど保湿剤の種類によって違います。また、自分の肌や感覚に合うものを探して毎日継続することがポイントです。

 

アトピーを悪化させる要因と対策

アトピー性皮膚炎は、薬物療法とスキンケアを正しく行うことで、ほとんどの場合は症状をコントロールすることができます。しかし、「なかなか症状が治らない」、「以前よりもひどくなっている」という人は、日常生活を見直してみてください。何気なく生活している環境には症状を悪化させてしまう原因がたくさん潜んでいます。あまたも知らないうちに症状を悪化させる原因を自分で作っているかもしれません。

日頃の生活の中で、ちょっとした工夫や気遣いでアトピー性皮膚炎を悪化させることを防ぐことができるのでご紹介します。

清潔を保つようこころがけましょう

アトピー性皮膚炎の原因で多いのは、ダニ、ハウスダスト、カビ、花粉などです。残念なことに、これらのアレルゲンは家のあらゆる場所に存在し、全てを取り除くことは不可能です。なので、アレルゲンが多く繁殖するじゅうたん、布団、お風呂場・・・などの環境を工夫すると症状が軽減されます。

じゅうたん・カーペット

一番理想的なのがフローリングの床材にすることですが、なかなか難しいですよね。素材をダニが発生しにくい素材にする、湿気がこもりやすいウールや混紡カーペトは避けるようにしましょう。また、食べカスなどはダニを繁殖させる原因になるので、こまめに掃除を行いましょう。

ハウスダスト

窓を開けてよく換気を行いながらこまめに掃除をするようにしましょう。常に部屋に風を通し、温度と湿度を最適な状態に保つようにしましょう。

布団などの寝具

寝具は日光にあて、掃除機で吸い取ってから使うとダニの発生を防止するのに効果があります。寝ているときは、冬でも汗をかきます。湿った布団はダニやカビを発生させます。
また、シーツの素材などにも気を付け毛羽立たない柔らかいものを使用したり、毛布にもカバーを掛けるのも良いでしょう。

身体への刺激を減らす工夫をしましょう

気候対策

乾燥はかゆみの原因です。冬は特に乾燥しやすいので保湿剤を多めに塗ったり、一日に何回も塗るなど回数を増やすことでかゆみをやわらげましょう。

一方、夏のような体内に熱がこもってしまう時期や汗をよくかく時期には、体がほてることでかゆみが出やすいので水をかけたり保冷剤で冷やしたりするのが効果的です。また、汗はそのままにせず、こまめにタオルなどで抑えるように拭き取ることがポイントです。

外出の際は、年間を通じて日陰を歩いたり日傘を利用して紫外線対策はしっかりと行いましょう。

身だしなみ

かゆみが強いと無意識にかいてしまう場合やかきグセなどの行動が出やすいので皮膚を傷つけないようにこまめに爪を切り短くしておくと安心です。また、髪の毛なども顔や首など刺激を与えてしまうので結ぶことで刺激を少なくすることもおすすめです。

服装

かゆみの出ない素材を把握しておくとよいですね。洋服によっては同じ素材でもかゆみが出る場合もあるので可能であれば試着をすることをおすすめします。

服装の特徴として夏は通気性が良く、冬は暖房の使用も多いため脱着のしやすいカーディガンなどの羽織りもので温度調整ができるようにすると便利です。また、乾燥やかいてしまったために皮膚がはがれてしまうこともあるので、黒などの目立つ色の服装ではなく白などの目立たない色の服装にするなどの工夫も良いかもしれません。

 

まとめ

今回はアトピー性皮膚炎についてお伝えしました。

アトピー性皮膚炎の人は症状に対するストレスをいつも抱えていると言われます。そのため、かゆみとネガティブ感情の悪循環を引き起こしてしまいます。

ストレスは、自分で気づいているストレスと知らないうちに感じているストレスがあります。暑さ寒さなどの気温の変化や季節の変わり目、また些細な体調の変化など一見ストレスと感じられないようなことも私たちにとってはストレスとなります。

治療や清潔を保っているのに一向に症状が良くならない場合などは、ストレスを抱えているのかもしれません。

適切な治療とスキンケア、日常生活の工夫を行うことで症状をコントロールできるようにすることとともに、ストレスを抱え込まない方法として、好きなことややりたいことを見つけて自分に自信をつけること、不安を取り除く方法やストレスを解消する方法などをみつけることもとても大切ですね。何でも相談できる人を見つけるのも良いと思います。

 

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kotomoko

精神保健福祉士のkotomokoです。現在、子育て中のためライターとして奮闘しています!
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