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認知症の「中核症状」と「周辺症状 BPSD」とは。BPSDの正しい情報を知っていると、不安も軽減して介護が少し違ってきます。

健康
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「認知症」になったら、何もわからなくなるの?人格が変わってしまうのでしょうか?
テレビや雑誌でも、取り上げられることが多くなった認知症です。
認知症の症状や行動で、衝撃的な内容がクローズアップされて、不安な事や心配な事がどんどん増えていくこともあります。

でも認知症の周辺症状に対しては、周囲の人々の対応によって認知症患者に笑顔が戻ったり、言動が穏やかになったりしますよ。

今回は「中核症状と周辺症状」について、実例を交えて書いていきますので、この記事を読めば不安や心配が少しでも軽減できると思います。

認知症の症状

認知症といってもいろいろ種類があります。

細かく分けると、きりがありませんが、一般的に大きく分類すると中核症状と周辺症状があります。

 

中核症状

認知症の直接の原因である「脳細胞が壊れる」ことです。
脳の認知機能が低下した人であれば、誰にでも起こる症状です。
主に7つがあります。

記憶障害

主にアルツハイマー型認知症の初期に多く見られます。記憶を司る海馬が委縮することで、短期記憶がしにくくなり、つい最近や直近の出来事を覚えられなくなります。
例えば、食事をした事自体を忘れてしまい、食事はまだか?と聞いてくるなどです。

見当識障害

見当識障害には、3つの種類があります。
・時間見当識…今日の日にちがわからない、自分の年齢がわからない。(冬なのに7月かな…、自分の年齢を24歳かな…など)
・場所見当識…今いる場所の認識(施設に入っているけれど、ここは職場です。外出して迷子になるなど)
・人の見当識…自分が誰であるか、家族の顔や関係(孫に向かって「お姉さん」、息子に向かって「お父さん」など。)
見当識障害が起こると、今いる場所がわからない、時間がわからない、年齢がわからなどの変化が起こります。
進行すると、娘に「お母さん」と言うなど人を間違えたり、関係性がわからなくなります。

失認

五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)から脳へ伝達していく過程で、脳の萎縮や損傷により情報が正常に処理されなくなってしまいます。状況を間違って認識することもあります。

失行

運動機能には問題はないのですが、今まで見についた日常動作がわからなくなることです。例えばセーターを足に履いてしまったりします。

失語

聞く、話す、書く、読むなどの言語機能が失われます。わかっているのに、言葉がうまく出てこないなどが代表的です。言葉が上手く出ない事に、イライラして怒り出すことも多くなります。

実行機能障害

今まで普通に出来ていたことが、出来なくなることです。例えば、料理の手順がわからなくなったり、服の脱ぎ方や着かたがわからない、歯ブラシは置いてあってもどうして良いかわからないなどです。

判断力の障害

物の共通点と違いがわからなくなります。また、あいまいな表現が理解できなくなります。
違いがわからないという例えでは、買ってきた物を、冷蔵庫に入れますが食材と一緒にカバンや洗剤、財布なども一緒に入れてしまったりします。
行動や説明は具体的にわかりやすく、短い文章で言うと理解しやすいようです。

 

周辺症状・BPSD

最近ではBPSDという略語で表されることも多く「認知症の行動、心理症状」です。
認知症は本人が元々持ち合わせている性格や、人間関係、環境状態、脳血管障害では障害を受けた場所により症状が大きく作用します。
人によって症状が異なるので、全く同じ症状の方はいないと思います。

暴言、暴力、興奮、抑うつ、昼夜逆転、幻覚、妄想、徘徊、物盗られ妄想、弄便などはBPSDと言われるものです。

BPSDは「中核症状と本人の持ち合わせた性格や環境因子に起因する」ので、その理由を理解して適切な対応を取ることで、本人に笑顔が戻り穏やかに過ごすことも可能になります。
反対に理解されずに、心無い対応や急かされたり、気持ちを汲まない対応をすると、BPSDが悪化し、介護がどんどん困難となることもあります。

介護者が対応に苦慮する多くの事は、中核症状よりもBPSDであると言われています。
代表的な認知症の行動、BPSDと、実例を書いてみますね。

徘徊

見当識障害のために、自分の居場所がわからなくなり、自宅へ帰れなくなることがよくあります。徘徊中に事故に遭ったり、行方不明になったりすることもあります。

ニュースでも取り上げられた認知症の徘徊時に、電車の線路内での事故も記憶にあるかたも多いと思います。
時間の許す範囲で一緒に付き添ったり、一緒に話をしながら自宅の方向へ歩けるよう誘導するなどの対応を行うことも多いです。

食行動異常(異食)

失認により食べ物とは異なるものを食べてしまったり、見当識障害で食事をしたこと自体を忘れて何度も食事をしてしまうこともあります。

ボタン、石鹸を食べてしまったり、液体洗剤を飲んでしまうこともあります(味覚の減退もあり、味もよくわからない状態になっています。手の届くところに食べられない物は置かないように工夫しましょう。)

介護の拒否

食事や入浴、トイレ、更衣、服薬などの介助を拒否することです。これは本人が、その拒否する行動に対しての理解が出来ていなかったり、不安を感じていたり、介護者への不満を拒否という形で表したりすることもあります。

例えば「トイレへ行きましょう。」と声をかけても、トイレという名称がわからなかったり、どこへ連れて行かれるか不安に感じたり、実はこの介護者とは一緒に行きたくないと思っているのか、寒くて面倒くさいと思っている事もあります。本人の認知症の状態や介護者との関係など、色々な要因が考えられます。

あまりにも拒否が強い時も、介護者を替えてみると拒否がなくなることもあります。
相性というものもありますので、「私の介護が悪いのかな。」と思うこともないと思います。相性は誰にでもありますよね。

幻覚、幻聴

いないものが見えたり、声が聴こえたりします。
「そこに女の人がいるから、挨拶しなさい。」「猫がいるから、餌をあげようね。」などです。
リアルな幻覚はレビー小体型認知症の特徴でもあります。

本人には、しっかりと見えているので「誰もいない。」と否定せずに、一緒に挨拶してみたり、「私には見えないけれど、お母さんには見えているのね。」と、本人の思いや見えていることを尊重するのがいいようですよ。

睡眠障害

睡眠を司る神経細胞や、生活リズムのズレから夜に眠れなくなってしまいます。
病院で薬を調節してもらったり、昼間はしっかりと起きて活動することなどで軽減することもあります。

抑うつ

やる気を失い、気分が落ち込んでしまいます。食欲がなくなることもあります。
「仮面うつ」と「仮性認知症」などもありますので、専門医できちんと診断してもらいましょう。

妄想

猜疑心が働き、事実ではない事を思い込みます。「物盗られ妄想」などが有名ですね。
家族や身近な介護者が当事者となることが多いです。

暴言、暴力

言葉で責めたり、暴力をふるったりします。背景には不安や不満、不信感があると言われていますが、脳の病気でそのような行動になってしまうことも多いです。

介護者が全面的に悪いわけではないので、自分を責めて辛い思いをしなくても大丈夫ですよ。きちんと介護をしていても、脳の病気で暴言や暴力となってしまうことも多いのです。
ゆっくりと落ち着いた雰囲気の中で話をしたり、足浴、アロママッサージ、タクテールケアも有効なようです。

 

【まとめ】

中核症状と、BPSD(周辺症状)の種類や特徴を書いてきましたが、いかがでしょうか。
中核症状に関しては、脳の損傷や萎縮によって起こるものなのですが
BPSDに関しては、もしかすると対応によっては、症状が軽減できるものがあるかもしれないですよね。

日々の介護で、介護者の心も疲れが出ていることもあるかもしれないですが
少し気持ちを切り替えて「言葉がけを少し変えてみる」「本人の気持ちに寄り添ってみる。」「否定せずに一度、受け止めてみる。」など、実際に行ってみると少し変化がでてくるかもしれないですね。

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